作品評価をする際に人が持つ姿勢は、大きく分けて二種類ある。
上図の水色部分と青色部分が加点法評価者の評価する領域、紫部分と青色部分が減点法評価者の評価する領域と考えれば、賛否両論になりがちな作品の位置がつかめると思う。白いところは何らかの補正(監督やスタジオへの信頼など)がかからないと誰も見向きもしないものにあたる。もちろん境目はきっちり決まっているわけではない。
そこで、さまざまな作品が座標上のどの辺りにあるか考えてみて評価してみると面白いのではないかなと考えている。そもそも良い点と悪い点はそれなりに相関はあるが、一次元的に評価できるものではないだろう。点数を足したり引いたりして100点満点や10点満点などにしてしまうのはあまりに雑な評価だと思う。
というわけでちょっと自分なりの評価をしてみた。以下の例は、上の図が、縦横プラスマイナス9まであると考えてください。
などなど……といったような感じになると思う。どうしても一次元的な評価をする場合、x,y軸の値に係数をかけてから加えることになるだろう。(x係数)×x+(y係数)×y として一つの数字に落ちつける。加点法の人は、xの係数:yの係数=10:1、減点法の人は xの係数:yの係数=1:2 のように個人の性質によって偏りが生まれるということになる。また、閾値があってx<-3 の場合は論外とする人がいたり、y<-3の場合は論外とする人がいたりといった違いが加点法・減点法の差にも表れるだろう。
大いに売れる作品に水色部分にあてはまるものが目立ち、そういうものの不満についてWebで書く人が多すぎることがAmazonなどの半匿名評価がいまいち使い物にならない理由であると私は疑っている。
DVDなどの売れ行きに関する等高線を引いてみたりすることもできると思うがまだ考慮中。上下方向より左右方向のほうが傾斜が急になるとは思うのだが。